がんの診療について

がんの診療について

がんはわが国の死亡原因のトップを占めており、当院でもがんの診断・治療に力を入れています。
当院のがん治療の目標は、地域医療への貢献です。地域のみなさまが熊本市まで行かなくてもがんのガイドラインに沿った診断・治療(手術・薬物療法)ができる、通院しやすいところ、ご家族や友人がお見舞いに来やすいところで診療が受けられることを目標にしております。

私たちは、がんの患者様を職員の家族と同じように治療・サポートしてまいります。がんのリハビリテーションを行い、社会復帰をサポートします。
地域の医療・介護施設と連携し、より自宅に近い療養の場所を提供いたします。当院でできない治療(放射線治療など)は熊本赤十字病院などのがん拠点病院と連携して治療いたします。

主な疾患の概略

大腸がん

以前は胃がんと同じくらいでしたが、ここ数年は大腸がんが増加しています。当院でも増加傾向で、昨年一年間で約20例を切除しています。全例腹腔鏡で行いました。残念ながら切除例のほぼ全例が進行がんでした。StageⅢ以上で勧められる補助薬物療法(術後の再発予防の抗がん剤)の投与も行っています。
大腸がんの早期発見にもちからを入れております。大腸内視鏡は年間760例で前がん病変といわれるポリペクトミーは189例行っております。2019年に日本消化器内視鏡学会の施設認定を受けました。便の中に血液が混じっていないかの検診を受けられ異常がありましたら受診いただくことが早期発見早期治療につながると考えています。

肝がん

当院は肝炎に対する抗ウィルス療法を以前より行ってまいりました。そのためか当院にも肝がんの患者様が多く来院されています。ガイドラインに示される、肝切除・局所療法(ラジオ波凝固療法)・塞栓療法・動注療法が可能です。2019年度実績で、肝切除:3例、ラジオ波凝固療法:8例、経肝動脈的化学塞栓療法(TACE):10例、動注療法:10例があります。当院でできない治療(放射線治療など)は熊本赤十字病院などのがん拠点病院と連携して治療いたします。
とくに肝切除は CUSA Exelという超音波破砕吸引装置を2019年10月より設置しております。2020年4月より肝胆膵高度技能専門医が2名在籍し手術を担当します。ラジオ波凝固療法は、コビディエン社のCool-tip TM RFAシステムを2018年より導入しており、患者様への侵襲を減らす目的で局所麻酔でも全身麻酔でも対応いたします。TACEも血管造影システムを2017年に新しくしております。TAIも久留米大学消化器内科と同じ内容で施行することができます。

血液内科領域

血液内科領域では、悪性リンパ腫に対するR-CHOP療法、ABVD療法、ベンタムスチンによる治療実績があります。その他、多発性骨髄腫に対するボルテゾミブ投与、骨髄異形成症候群に対するアザシチジンによる治療なども通院治療が可能です。これまで80歳以上の高齢者に対しても薬物療法を行っており、患者様それぞれの体力・合併症などを考慮し通院・入院組み合わせて継続治療を行っていくことが可能です。

肺がん

肺がんに対する治療は、全身状態、がんの進行度、肺がんの組織型、がん遺伝子異常の有無や免疫関連分子の発現状況に応じて決定されます。当院では肺がんの診断・一次治療に関しては、原則ご希望の「がん拠点病院」を御紹介しています。
通院や治療が困難な状況に対しては、病状に応じて基幹病院と連携をとりながら、当院で可能な範囲での薬物療法(抗がん剤や分子標的薬による治療など)、緩和治療を実施させていただきます。

当院での治療の特色

がんのリハビリテーション

当院では、がん疾患に対するリハビリテーションを行っています。手術を受けられた方もしくは、これから手術を受けられる予定の方に対して周術期のリハビリを行います。手術に向けた体力づくりや術後に動けないことによる不活発を予防し機能回復に努めます。また、抗がん剤や放射線治療・温熱治療等を受けられる方も対象としており治療により生じた心身機能や生活機能の低下を回復させるための支援を行っております。緩和期を迎えられた方においては、一時的にでも家に帰りたい、自宅で過ごしたいというご要望を受けて外出や外泊、退院支援もリハビリの一環として取り組んでおり自宅の環境調整や社会資源活用のご提案も行っております。
がん疾患は多様であり様々なケースがありますが病期を考慮し個人の生活に即したリハビリテーションを展開しております。

外来薬物療法室

新病院移転に伴い外来薬物療法室が立ち上がります。現在でも、大腸がん: 61例・胃がん:6例、リンパ腫:50例、肺がん:8例、頭頸部がん:16例、膵・胆管がん:30例、MDS(骨髄異型性症候群):15例などの消化器がんを中心に進行・再発がんに対して行っています。病院の新築・移転に伴い スタッフや施設(外来薬物療法室)の充実を図ってまいります。

温熱治療(ハイパーサーミア)

がん細胞が熱に弱いことはむかしから知られており、科学的にも証明されております。
当院では「サーモトロン-RF8 EX Edition」という保険適応となっている医療機器を使用しています。
安全性と有効性を示すデータが国内外の学会で報告されています。

・ハイパーサーミア(42-44℃)

がん細胞は42.5℃以上の熱によわいことがわかっています。高周波電磁波によりがん病巣を42.5℃以上に加温することでがん病巣を壊死させたり、大きくさせない治療です。

・マイルドハイパーサーミア(40-42℃)

40℃前後の加温で抗がん剤の効果の増強、正常細胞の活性化、宿主免疫の活性化が期待できます。
当院では、ハイパーサーミアの盛んな北九州戸畑共立病院などで学んだ臨床工学士が中心となり患者様の状況に合わせてテイラーメードで設計・施行しています。
がんの種類もさまざまで 胃がん:4例、大腸・直腸がん:15例、膵がん:4例、肝がん:3例、口腔内がん:4例、前立腺がん:8例、卵巣がん:7例、乳がん:2例(2020年3月ののべ症例数)の実績があります。理論上は頭部以外のがんなら施行可能です。施術中もリラックスし、お話をされることで精神的な慰安になるという患者様もおられます。また女性の臨床工学士が常時在籍し女性の患者様でも安心して気兼ねなく施行できます。

高圧酸素療法

低酸素状態のがんは、抗がん剤治療や放射線治療に対して抵抗性であるといわれます。そこで生体内の酸素分圧を上げることのできる高圧酸素療法(2017年保険収載)は、がん細胞内の低酸素状態を改善し、抗がん剤や放射線の増感効果を発揮します。
2019年のノーベル生理・医学賞は、低酸素の際に細胞内に発現するhypooxia-induced factor-1の研究でした。卵巣がんや大腸がんの治療ターゲットであるVEGFの転写促進因子です。低酸素状態ではある種のがんにはHIF1は高発現しています。高圧酸素療法でがん組織の低酸素を改善し、HIF1を介してがんの成長に有利なVEGFなどの増殖因子を抑えるなどがん治療に対しての可能性が注目されています。
当院でも、薬物療法や放射線治療の増強を期待してがんの高圧酸素療法行っており、2019年は、胃がん・大腸がん・子宮がん・卵巣がん・前立腺がん・膵がんなどのがん患者様に利用していただいています。

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