Surgery

外科のご案内

胃・大腸・ヘルニアなどの手術を行っています

当科では、以下の手術を行っています。

  • 消化管(胃、大腸)の良性疾患および癌
  • 鼠径ヘルニア(脱腸)
  • 胆道系疾患: 肝癌、胆石症、胆嚢ポリープなど
  • 急性腹症:急性虫垂炎、急性胆嚢炎、上部消化管穿孔など
  • その他:気胸、体表面の腫瘤など

腹腔鏡下手術

以前の腹部外科手術はお腹を大きく切っていましたが、最近では身体の負担を軽減したり、傷を目立たなくするために腹腔鏡下手術を行う施設が増加しています。当院でも積極的に導入し、胆嚢摘出、虫垂切除、鼠径ヘルニア手術、消化管(胃、十二指腸、小腸、大腸)の良性疾患に対する手術では腹腔鏡下手術を第一選択としています。
また、胃癌や大腸癌についてもリンパ節転移の可能性を疑う早期癌や、適応があれば進行癌に対しても腹腔鏡下手術を施行しています。
腹腔鏡下手術は、お腹の中を炭酸ガスで膨らませた状態で、小さな傷から管状のカメラを入れて中の様子をモニターに映し出し、さらに細長い鉗子を数本お腹の中に刺し込み、これらを操作して手術を行う方法です。
利点としては、

1)傷が小さく、術後の痛みが少なく、食事も早期に再開できる

2)お腹の中を直接触らないため術後の癒着が少ない

3)手術操作する部位の視野が良く、出血量も少ない

などが挙げられます。
欠点としては、

1)手技的に難しく、時間がかかる

2)拡大して見ることができるが、見える範囲は狭く、視野の外での異常に気づきにくい

3)まれにお腹を膨らます炭酸ガスの圧により血栓を形成する可能性がある

などが挙げられます。術者の技術向上や手術方法の工夫、さらには手術器具の進歩等によりこれらの欠点を補っていきます。ただし、炎症を繰り返して周囲組織との癒着がひどい場合など、手術に必要な視野が得られなければ、周囲の臓器や大血管を損傷する危険性があり、手術途中であっても安全性を最優先し従来通りの開腹手術に切り替えます。

主な疾患の概略

胃癌、大腸癌

どちらも消化管の粘膜に発生します。
癌は正常な組織と違い周囲の脂肪、筋肉、血管などにみさかいなく侵入していきます。また、個々の細胞が離れやすく血液やリンパ液に乗って遠くの臓器に転移します。
このため進行した癌では出血したり、周囲の臓器に浸潤したり、肺や肝臓、脳などに転移します。
ここで、早期癌と進行癌の違いについて説明します。
早期癌とは、癌が粘膜層から粘膜下層までにとどまったものです。
粘膜下層には血管やリンパ管が多いため、早期癌でもリンパ節転移が認められる場合もあります。
進行癌とは、癌が粘膜下層を超えて進展したものです。
CT検査などで明らかな遠隔転移(肝臓や肺転移など)がなく、また、内視鏡診断でもリンパ節転移の危険性がないと診断した早期癌の場合は、内視鏡で治療(内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD):消化器内科で施行します)できることもあります。
しかし、早期癌でもリンパ節転移の危険性がある場合や進行癌では、手術が必要となります。手術の方法は癌の発生部位や転移の有無などにより異なります。
ある程度進行した癌では術前や術後に薬物療法(抗がん剤治療)などを行う場合があります。

鼠径ヘルニア(脱腸)

足の付け根のところ(鼠径部)が膨れたり、ときには陰嚢まで腫れますが、横になってお腹の力を抜くと平坦に戻ります。
小児と大人とでは原因や治療法が違います。
鼠径ヘルニアで最も怖い合併症は嵌頓(かんとん;はまり込むこと)です。
右図のようにヘルニアの袋の中に腸が入り、根本が締め付けられて血が通わなくなり、ついには腸が腐って腹膜炎を起こします。
このような事態を避けるために、鼠径ヘルニアでは予防的に手術を行います。
小児ではほとんどの場合、ヘルニアの袋を根本でしばる手術で十分ですが、大人では筋肉が弱くなってヘルニアが出る場合が多く、筋肉の補強が必要になります。
昔は周囲の筋肉などで弱くなった部分を被っていましたが、再発も多く、術後の痛みも強いものでした。現在は弱くなった部分を特殊な布で補強する方法が主流となっています。
この方法での再発率は3-5%といわれています。
当院では、安全性を考慮して入院にて手術および術後経過観察を行います。術後の状態次第ですが、3日程度で退院可能です。

胆石症、胆のう炎、胆のうポリープ

胆嚢は肝臓の下にある袋状の臓器で、細い管(胆嚢管)で肝臓からの管(胆管)につながっており、肝臓で産生された胆汁をいったん集め、濃縮し、食事すると収縮して胆汁を十二指腸内に送り込み、消化吸収を助けるという働きをします。ただし、胆嚢がなくても身体に異常を来すことはほとんどなく、胆嚢を摘出しても問題ありません。
胆嚢炎はこの胆嚢の中に石(胆石)やごみ(胆泥、胆砂)が貯まって胆汁の流れが滞り、胆嚢の中に細菌が繁殖しておこります。 症状としては右上腹部痛(胃痛と勘違いされる方もいます)や発熱、黄疸などです。胆嚢炎は増悪すれば胆嚢壁が破れて、腹膜炎となる可能性があります。胆嚢炎を繰り返して胆嚢が周囲と癒着していたり、胆嚢自体の炎症がひどい状態(腹膜炎に移行する可能性が高い状態)で胆嚢摘出手術を行わなければならなくなった場合、その難易度は高く、合併症を生じる危険度も上昇します。胆嚢結石をお持ちの方は、いつ胆嚢炎を起こすか予測することは困難です。可能であれば胆嚢に炎症がないか、あるいは軽い状態で胆嚢を摘出(腹腔鏡下胆嚢摘出術)していただくことをお勧めします。
胆嚢ポリープは胆嚢の中にできたキノコ状の腫瘍です。 多くはコレステロールポリープですが、時に胆嚢癌の場合があります。 特に最大径が1cmを超えたり、増大傾向があれば癌の可能性が高くなると言われています。 胃や大腸のポリープと違って胆嚢ポリープはカメラで取ることはできませんので癌かどうかを調べるためには手術で胆嚢ごと摘出しなければなりません。
手術に際しては、図表や使用器具などを用いて十分納得いただけるように説明を行います。また、手術説明時にはご家族の同席をお願いしています。

手術症例件数

2019年度 述べ症例数(人)

腹腔鏡下胆嚢摘出術 68
腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術 42
腹腔鏡下虫垂切除術 23
ヘルニア手術(鼡径ヘルニア) 12
腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 12
腹腔鏡下直腸切除・切断術 7

スタッフ構成

山口 賢治

日本消化器外科学会専門医、日本外科学会専門医

木村 有

日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝胆膵外科学会高度技能専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医

井上 耕太郎

日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝胆膵外科学会名誉指導医

一般社団法人National Clinical Database(NCD)の手術・治療情報データベース事業への参加について

診療科・部門紹介

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午後 1:00〜5:00
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